[Amazon Connect]セキュリティプロファイルにある「録音した会話(編集なし)」と「録音した会話(編集済み)」について

[Amazon Connect]セキュリティプロファイルにある「録音した会話(編集なし)」と「録音した会話(編集済み)」について

「録音した会話(編集なし)」と「録音した会話(編集済み)」、両方の権限を設定すると「録音した会話(編集済み)」が優先され、秘匿化されたデータのみしか表示されないので注意です
Clock Icon2024.05.31

こんにちは、洲崎です。
Amazon Connectのセキュリティプロファイルの「分析と最適化」にある、「録音した会話(編集なし)」と「録音した会話(編集済み)」について整理してみました。

セキュリティプロファイルとは

セキュリティプロファイルは、Amazon Connectのユーザーに対して権限の設定を行うことができる機能です。
「Admin」、「Agent」、「CallCenterManager」、「QualityAnalyst」といったものがデフォルトで用意されています。

これらのセキュリティプロファイルをユーザーに割り当てるか、新規でセキュリティプロファイルを作成しユーザーに割り当てることで、ユーザーごとに権限の管理が可能です。

権限の一覧・詳細についてはこちらの記事もご確認ください。

今回はそのセキュリティプロファイルにある、似ている名前の「録音した会話(編集なし)」と「録音した会話(編集済み)」を整理してみました。

録音した会話(編集なし)

「録音した会話(編集なし)」は、録音された音声データや、Amazon Connect Contact Lensで文字起こしされた内容を生で見ることができる権限です。
権限を設定できる内容は、以下の「アクセス」、「ダウンロードボタンを有効にする」、「削除」の3つです。
※「ダウンロードボタンを有効にする」と「削除」の権限は、「アクセス」の権限が合わせて必要になります。(有効にすると、自動で「アクセス」にもチェックが入ります)

分析と最適化

タイプ すべて アクセス 表示 編集 作成 有効/無効 ダウンロードボタンを有効にする 削除 公開 スケジュール
録音した会話(編集なし) × × × × × ×

この権限を利用するには、音声を確認するための「コンタクトの検索」の「アクセス権限」が必要です。

「録音した会話(編集なし)」権限を利用すると、Amazon Connectの「コンタクトの検索」画面から録音した音声を聴いたり、文字起こしされたテキストの内容を確認することができます。
コンタクトの検索にある「録音/トランスクリプト」の中から、「録音再生」、「ダウンロード」、「削除」の機能が利用できます。

「録音した会話(編集なし)」の権限を「アクセス」のみにして、「ダウンロードボタンを有効にする」と「削除」の権限は付与しないと、以下の形でグレーアウトされ、「ダウンロード」や「削除」はできなくなります。

録音した会話(編集済み)

「録音した会話(編集済み)」は、機密データが削除された通話録音データや文字起こしされた内容のみ見ることができる機能です。
権限を設定できる内容は「表示」のみです。

分析と最適化

タイプ すべて アクセス 表示 編集 作成 有効/無効 ダウンロードボタンを有効にする 削除 公開 スケジュール
録音した会話(編集済み) × × × × × × × ×

機密データの設定は、機械学習を利用して、名前、住所、クレジットカード情報などの機密情報を秘匿化することができます。

機密データの設定は、フローブロックにある「記録と分析の動作を設定」ブロックで設定可能です。
2024/5/31現在、残念ながら日本語は対応していません。(チェックボックスがグレーアウトされています)

言語を英語(米国)にすると、以下の形で設定をすることができます。

注意点として、「録音した会話(編集済み)」と「(録音した会話(編集なし)」の権限が両方存在する場合、「録音した会話(編集済み)」の権限が優先されます。(秘匿化したデータのみ参照できます)
秘匿化済みの会話と、秘匿化なしの会話の両方を同時に利用することはできない為、片方のみアクセスを有効化することを推奨します。
日本語で利用するのであれば、そもそも機密データの設定はできないため、「(録音した会話(編集なし)」のみの権限を推奨します。
※「録音した会話(編集済み)」と「(録音した会話(編集なし)」の両方の設定を行うと、「録音した会話(編集済み)」(機密データの設定)が優先され、秘匿化したデータがない場合はコンタクトの検索で音声データが何も表示されなくなりますのでご注意ください。

最後に

セキュリティプロファイルの「録音した会話(編集なし)」と「録音した会話(編集済み)」について整理してみました。
現状、日本で利用するには「録音した会話(編集なし)」のみ権限を付与し、「録音した会話(編集済み)」の権限はつけなくてよいと考えます。
また、「録音した会話(編集なし)」の権限では、「ダウンロードボタン」や「削除」など細かい権限も設定できますので、必要に応じてご検討ください。

ではまた!コンサルティング部の洲崎でした。

参考

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