[Amazon Connect]セキュリティプロファイルにある「録音した会話(編集なし)」と「録音した会話(編集済み)」について
こんにちは、洲崎です。
Amazon Connectのセキュリティプロファイルの「分析と最適化」にある、「録音した会話(編集なし)」と「録音した会話(編集済み)」について整理してみました。
セキュリティプロファイルとは
セキュリティプロファイルは、Amazon Connectのユーザーに対して権限の設定を行うことができる機能です。
「Admin」、「Agent」、「CallCenterManager」、「QualityAnalyst」といったものがデフォルトで用意されています。
これらのセキュリティプロファイルをユーザーに割り当てるか、新規でセキュリティプロファイルを作成しユーザーに割り当てることで、ユーザーごとに権限の管理が可能です。
権限の一覧・詳細についてはこちらの記事もご確認ください。
今回はそのセキュリティプロファイルにある、似ている名前の「録音した会話(編集なし)」と「録音した会話(編集済み)」を整理してみました。
録音した会話(編集なし)
「録音した会話(編集なし)」は、録音された音声データや、Amazon Connect Contact Lensで文字起こしされた内容を生で見ることができる権限です。
権限を設定できる内容は、以下の「アクセス」、「ダウンロードボタンを有効にする」、「削除」の3つです。
※「ダウンロードボタンを有効にする」と「削除」の権限は、「アクセス」の権限が合わせて必要になります。(有効にすると、自動で「アクセス」にもチェックが入ります)
分析と最適化
タイプ | すべて | アクセス | 表示 | 編集 | 作成 | 有効/無効 | ダウンロードボタンを有効にする | 削除 | 公開 | スケジュール |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
録音した会話(編集なし) | 〇 | × | × | × | × | 〇 | 〇 | × | × |
この権限を利用するには、音声を確認するための「コンタクトの検索」の「アクセス権限」が必要です。
「録音した会話(編集なし)」権限を利用すると、Amazon Connectの「コンタクトの検索」画面から録音した音声を聴いたり、文字起こしされたテキストの内容を確認することができます。
コンタクトの検索にある「録音/トランスクリプト」の中から、「録音再生」、「ダウンロード」、「削除」の機能が利用できます。
「録音した会話(編集なし)」の権限を「アクセス」のみにして、「ダウンロードボタンを有効にする」と「削除」の権限は付与しないと、以下の形でグレーアウトされ、「ダウンロード」や「削除」はできなくなります。
録音した会話(編集済み)
「録音した会話(編集済み)」は、機密データが削除された通話録音データや文字起こしされた内容のみ見ることができる機能です。
権限を設定できる内容は「表示」のみです。
分析と最適化
タイプ | すべて | アクセス | 表示 | 編集 | 作成 | 有効/無効 | ダウンロードボタンを有効にする | 削除 | 公開 | スケジュール |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
録音した会話(編集済み) | × | 〇 | × | × | × | × | × | × | × |
機密データの設定は、機械学習を利用して、名前、住所、クレジットカード情報などの機密情報を秘匿化することができます。
機密データの設定は、フローブロックにある「記録と分析の動作を設定」ブロックで設定可能です。
2024/5/31現在、残念ながら日本語は対応していません。(チェックボックスがグレーアウトされています)
言語を英語(米国)にすると、以下の形で設定をすることができます。
注意点として、「録音した会話(編集済み)」と「(録音した会話(編集なし)」の権限が両方存在する場合、「録音した会話(編集済み)」の権限が優先されます。(秘匿化したデータのみ参照できます)
秘匿化済みの会話と、秘匿化なしの会話の両方を同時に利用することはできない為、片方のみアクセスを有効化することを推奨します。
日本語で利用するのであれば、そもそも機密データの設定はできないため、「(録音した会話(編集なし)」のみの権限を推奨します。
※「録音した会話(編集済み)」と「(録音した会話(編集なし)」の両方の設定を行うと、「録音した会話(編集済み)」(機密データの設定)が優先され、秘匿化したデータがない場合はコンタクトの検索で音声データが何も表示されなくなりますのでご注意ください。
最後に
セキュリティプロファイルの「録音した会話(編集なし)」と「録音した会話(編集済み)」について整理してみました。
現状、日本で利用するには「録音した会話(編集なし)」のみ権限を付与し、「録音した会話(編集済み)」の権限はつけなくてよいと考えます。
また、「録音した会話(編集なし)」の権限では、「ダウンロードボタン」や「削除」など細かい権限も設定できますので、必要に応じてご検討ください。
ではまた!コンサルティング部の洲崎でした。